2008年01月01日

前注&目次

・本ブログは、管理人が2月26日から3月8日にかけて挙行したドイツへの単身旅行の模様を、大してまとまりのない章立てと文体で紹介するものです。現在更新途上。できるだけ早期に全日程の内容をアップできるよう頑張ります
・更新/修正等した箇所については、すぐ下の【更新情報】欄に示します。
・記事に付されている日付・投稿時間は、旅行中の出来事が起こった日付や記事の順序とは必ずしも対応していません。閲覧にあたっては、下記の「目次」を使うと便宜かもしれません。
・写真も追々追加していく予定です。

【更新情報】
 4月13日:「ドイツにおけるマンガ」各記事に写真を追加。
 4月14日:「2月25日」「2月26日(1)」「同(2)」を追加。
 4月15日:「2月27日(1)」を追加。
 9月1日:「ドイツにおけるマンガ(5)ドイツ版ヘルシングについて」を追加(明日または明後日に追加更新予定)

《筆者の基本データ》
 性別:男
 年齢:20代
 海外旅行歴:2004年3月に1回(単身、イギリス+イタリア)

《旅行の行程》
 2月26日 成田→フランクフルト(観光・泊)
 2月27日 フランクフルト→ゲッチンゲン(観光)→フランクフルト(泊)
 2月28日 フランクフルト→ケルン・ボン(観光)→フランクフルト(観光・泊)
 3月1日 フランクフルト→マインツ(観光)→ハイデルベルク(観光・泊)
 3月2日 ハイデルベルク(観光・泊)
 3月3日 ゲッチンゲン観光、同泊
 3月4日 ハイデルベルク→ベルリン→ポツダム(観光)→ベルリン(泊)
 3月5日 ベルリン(観光・泊)
 3月6日 ベルリン(観光・泊)
 3月7-8日 ベルリン→フランクフルト→成田

《目次》
 まえがき
 準備
   (1)宿・交通機関等の手配
   (2)携行品について
 テーマ別
  テレビ事情
  書店事情
   (1)新刊書店
   (2)古書店
   (3)駅売店
  ドイツにおけるマンガ
   (1)何が「輸出」されているのか?
   (2)どこで、いくらで、売っているのか?
   (3)品揃えは、どうなっているのか?
   (4)「推奨年齢16歳以上」?
   (5)ドイツ版ヘルシングについて
  電車事情
  食事情
 日付別
  2月25日(出発前日)2月26日(1)2月26日(2)2月27日/2月28日
  3月1日/3月2日3月3日/3月4日
  3月5日/3月6日/3月7-8日
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2007年03月04日

2月27日(1)

■起床〜朝食〜ホテル出発

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 5時半に起床。私の旅行の朝は早い。それはそうだ、一人旅のうえに気弱なのでナイトライフを満喫するなんて、もってのほかだからである。

 朝食は6時半からなので、暇つぶしにテレビでも観ようとスイッチをつけると、昨日と同じ有様。ただ、本体のチャンネルを下げるスイッチを押し続けていると、故障しているボタンの効果と相殺されて正常に画面が表示されることに気付いた。というわけで、片手で本体のボタン、もう片手でリモコンのチャンネルスイッチ、を夫々押すというマヌケな体勢で各局を見る。

 ビックリしたのは、「LIVE!」というロゴが画面端に表示されている、おそらくは通販番組を主体とした局。そこでは、朝6時まで延々と、(日本で言うところの)ダイヤルQ2のアダルトチャンネルの宣伝をやっていた。一般家庭で普通に見られる局なのかどうかは分からないが(そうではないだろうな)、女の人の裸やら(さすがに局部は映っていないが、それ以外は映し放題)、色っぽく電話番号を読み上げる声やら、これ大丈夫なのかなと思った。そういえば、イタリアに旅行したときも、こんな感じの局があったような。

 6時半になり、朝食のため1階(ドイツではEGと言う。日本で言う2階から1Fとしてカウントが始まる)へ。当然の如くビュッフェ形式(要するに、食べ放題)。内容は、パン、ハム、ソーセージ、チーズ、ゆで卵、シリアル、飲料、といった具合。起床後1時間近く何も食べていなかったので、空腹に任せて山のように食べてしまう。近くに居合わせたドイツ人観光客が「朝から何を山のように食べているのか、っていうかお前欠食児童かよ」的な眼でこちらをチラ見した(そういえば最近「欠食児童」っていう言葉使わないね)。是非とも放っておいていただきたい。朝食後、手荷物をまとめ、ホテルのフロントに「テレビが故障しているので何とかしてくれ」と英語で言った後、ICEに乗るため中央駅へ。今日は、ゲッチンゲンに行く。

■中央駅〜列車:ICE972〜ゲッチンゲン駅

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 7時18分発のICE972号に乗車するため、6時50分頃に中央駅へ。DB(ドイツ鉄道)窓口で席の指定をしてもらう。3.5E也。自分はジャーマンレイルパスを持っているので、席の指定を受けなくても、また格別のチケットを買うことなく、乗車して空席に座ることもできる(ただ、そこの席を予約している客が来たときに席を明渡せばよい)。しかし、他の予約客が来たときに逐一移動するのも面倒なので、やはり指定を受けることに。

 ちなみに、予約がなされている座席にはその区間とともに表示が為されることになっているが、これはあくまでその列車が始発駅を出るまでのものを示すだけなので、それ以降に為された予約は表示されない。だから、私が中央駅でした予約は、反映されていない。

 時間が時間なので、中央駅に停車する列車からは続々と通勤客が降りてくる。おかげで、列車の中はそこら中が空席になっている。正直、これなら指定は必要なかったかな、と少しだけ思うわけだが。

 指定されたのは、6席ほどのコンパートメントの一角。2等席だが、乗り心地は新幹線の普通席と同じようなものと思ってよい。またICではなくIC「E」であるためか、座席にはラジオがついている。ただ、ヘッドホンを差し込む形式になっているのだが、ヘッドホンは席にはついていない。自分はiPodのヘッドホンを流用したのだが、他の客は乗務員に申出て借りるなどしているのだろうか。とりあえずスイッチを入れてみるが、放送はすべてドイツ語。東京FMで朝やっているような雰囲気の番組もやっているが、どういう小粋なお喋りをしているのかはよく分からない。坂上みきのディア・フレンズみたいな内容なんだろうな、と勝手に推測。

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 列車は、ハーナウ、フルダ、カッセル、ヒルデスハイム、ブラウンシュヴァイクを経てゲッチンゲンへ向かう。全般的に速いには速いが、そこまでの速度が出ているという印象はない。ちょっとした特急列車くらいの速度は出ている。が、新幹線よりは見劣りするような気がする。これがICE-Sprinterだとまた違って来るのかもしれない。

 この日も天候は基本的に曇り。車窓の上半分は良くて白、悪くてねずみ色。ただ、そこはさすがドイツで、フルダを超えた辺りから眼を奪われるような景色が立て続けに登場する。見渡す限りの広大が草原があって、その真ん中に村があり、更にその中心に教会が構えているといった、ファンタジーや宮崎駿のような風景。多分、RPGのマップに対して全く現実感を持てないのは、こうした村・集落とその外側が明確に分節された風景を、身近に経験していないからなのだと思う。思わず写真に撮りたくなってしまうが、デジカメのスイッチを入れてシャッターを切るまでの間に流れてしまうか。もしくはもっと手前にある木々が邪魔になる。ごめんICE、そんなに速くないなんて言って悪かったよ、お前大したもんだよ、だから速度落として

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 そんなこんなで、6人分のコンパートメントを一人占めしたまま、午前9時過ぎにゲッチンゲン駅着。駅構内にはキオスクやファーストフード店が10件ほど入っている。中にはバーガーキングもある(ドイツはバーガーキングが本当に多い)。そのなかの1件で、ブラートブルストを2個食う。朝食結構食べたんだけどね。せっかくだからドイツにいる間にソーセージを食っておこう、という本能が働いている。

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■ゲッチンゲン市街観光

 駅を出ると、大学生くらいの若い人達が北の方角に群れをなして歩いていく。多分、そちらに向かうと大学があるからだろう。後述するように、大学に行くのも一つの目的だが、ひとまずそれは後回しにして街の中心部を歩いておく。フランクフルトとは違った、こじんまりとしているが整然とした街。建て替えをしているものもあるだろうが、古風な雰囲気の町並みを大切に保存している、という感じがする。また少なくとも中心部に関する限り、建物の高さも(教会を除けば)せいぜい5階建てくらい。

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 そんな中に、またしても《NORDSEE》がある。しかも至近距離に2件。思わず入って、フィッシュ&チップスを食べてしまう。ドイツに来てフィッシュ&チップスを食う理由もないのだが、それにしても、かつてイギリスで食べたどんなフィッシュ&チップスよりも美味いのは、やはり両国の料理に関する才能の差を意味しているのだろうか。

 大学街であるためか、そこかしこで書店を見かける。専門書を扱っているという触れ込みの書店に入るが、品揃えじたいは昨日のHugendubelとさほど変わらないような気がする。他方、普通の書店では、大した規模でなくとも、Mangaが置いてある。ゲッチンゲンに来てもNARUTO。
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2007年03月03日

2月26日(2:フランクフルト到着後)

■フランクフルト空港→列車→フランクフルト中央駅
 飛行機を降りた後、早速、入国審査へ。「観光に来た、10日ほど滞在する」という趣旨のことをカタコトのドイツ語で言って難なくクリア。

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 近辺にあった時計で時間を合わせる。だいたい午後2時半。まあ、この時計が、どういうわけかズレてたんだけどな。空港内の売店で、ひとまずテレビ番組表だけ買う。ドイツに来てまでテレビが気になる、私はそういう不幸な星の下に生まれた子供である。

 その後、地下の鉄道駅へ。空港から中央駅まではターミナル3階からICやICEも通っているが、金が勿体無いし、レイルパスをここで1日分使うのも癪なので。切符は、その後フランクフルト市内を移動することを考えて1日券を購入。

 地下ホームから中央駅に向かうSバーンに乗車。ドイツの列車で面倒なのは扉の開閉で、乗りたい/降りたい人が自らスイッチを押さないといけない。たかがスイッチを押すだけの動作ではあるが、見知らぬ国の見知らぬ列車の見知らぬスイッチを押すことに伴う抵抗感は割と無視できない。というわけで、駅では一緒に乗り込む/降りる人に便乗して乗降することに。

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 10分強で中央駅に到着。どの出口がどこに通じているのか分からないまま、駅正面出口から道を1本渡ったところに出る。中央駅前は怪しげな雰囲気があると聞いてはいたが、さほどそういう印象は受けない。昼間だからだろうか。一部ガイドブックに書かれていた麻薬使用者もいない。但し、後で行くことになるハウプトヴァッフェよりは若干荒んだ印象があるかもしれない。とにかくそんなことより、中央駅を正面から見てると、《MONSTER》のあの名場面が想起されて、涙が出そうになるんだよ!

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■ホテル:CONTINENTAL
 フランクフルトでは1泊6000円程度のホテルを取っておいた。到底「豪奢」とはいえない設備だが、3日間寝る場所としては問題ない。テレビが不調であるという1点を除いてはな。本体のチャンネル操作スイッチのうちチャンネルを進める方が「押しっぱなし」の状態になっているらしく、何もしなくても1秒ごとにチャンネルが進んでいく、という面白状態。とはいえ、着いたばかりでクレームを入れるのは面倒なのと、すぐに市内観光に出ようと思っているのとで、すぐには申告せず。

■市内観光
 ホテルを出て市内観光へ。天気は曇。時折、傘をさすほどではないほどの雨が降る。路面バスを使ってパウル教会と大聖堂へ。1時間半ほどかけてひとしきり観覧。

 次に、事前にチェックしておいた漫画専門店COMICへ。秋葉原メロンブックスの半分程度しかない店舗の2階に、翻訳された日本の漫画が陳列されている。噂には聞いていたが、本当に《HELLSING》があるとは。その場にあった1〜3、7、8巻を購入。ついでに《クロマティ高校》1巻も購入。何でこんなものが。ドイツ人にツッパリ文化は分かるのか。否それよりも、高校の名前を「クロマティ」にすることの面白さは伝わってるのか?

 更に、ハウプトヴァッヘにある大型書店Hugendubelを目指して北上。その途上、魚専門のファーストフード店NORDSEEに遭遇。白身フライのハンバーガーとマリネらしきもののハンバーガーを食べる。後者は珍しいもの食べたさ半分で頼んだのだが、思いのほか普通に美味しい。以後、ソーセージを筆頭に肉主体の食生活が続く中、NORDSEEは一服の清涼剤のような役割を果たすことになる(どのみち動物性タンパク質だけどな)。

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 そうこうするうちに、ハウプトヴァッヘに到着。KARLSTADTやKAUFHOFなどの百貨店が立ち並ぶ風景に。敢えて日本の風景に翻訳すれば、銀座の歩行者天国を歩いているのに近い。

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 まだ空腹感があるので、KAUFHOFの向かい側にあるインビスでCurrywurst(カリーヴルスト」というものを食べてみる。焼いたソーセージを5〜6個に切り分けてそれにケチャップとカレー粉をかけた簡単な食べ物。ジャンクフード的な美味しさがあると思う。パンがくっついてくるが、これをナシにしても値段は変わらないので、いわば無料サービスなのだろう。ソーセージだけ量を食べたい時には、「ohne Brot(パン無しで)」と言い添えることにした。

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 満腹になったところで、ようやくHugendubelへ。地上4階地下1階の大型書店。キオスクと違って、雑誌類はほどんど置いていないようだ。Mangaコーナーはある。《ONE PEACE》や《HUNTER×HUNTER》等がズラリと並んでいる。専門書のコーナーを巡るうちに、法律書のコーナーへ。といっても、そこまでマニアックな本は置いていない様子。それよりも、明らかに「予備校」風の書籍っつうか「教材」が置いてあるのに少し笑った。

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 ホテルに戻る前に、KAUFHOF地下2階の食品売り場で、部屋でつまむ食べ物を買うことに。レストランよりも、こちらのお店でどのような食品が売られているのかが気になる。デパートなのでそれなりの食品が売っているのだが、お菓子コーナーのグミキャンディの充実っぷりが気になる。150種類はおいてあるのではないか。中には、我が国では到底売られていないような形状のものも売られているので、何種類も買ってしまう。このほか、ソーセージ、飲むヨーグルト、ノンアルコール飲料等を買って、Hauptwache駅からSバーンで中央駅に移動。

■ホテル→就寝
 19時半頃にホテル着。KAUFHOFで買ったものをとりあえず食べてみる。飲むヨーグルトは日本と同じ。ソーセージは素の味が日本より若干良い気がする。飲料はCOCA COLA zeroというのを買ってみたが、人工甘味料の味がDiet〜よりもマシな気がする。ちなみに100mlあたり0.25kcal

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 グミキャンディのうち特筆すべきは、ワニの形をしたものと、黒い渦巻状のもの。後者が強力。甘味よりも香料の風味が前面に出ている。10秒で吐き出した。こちらの人は、これをどう思って食うのだろうか。こういう菓子を堂々と売っているのは、てっきりアメリカだけかと思っていたが。

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 テレビをつけても例の有様で、飛行機による移動の疲れもあるし、明日も早いということで、そのままベッドへ。それにしても、この部屋はベッドが2つある
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2007年03月02日

2月26日(1:成田空港〜フランクフルト空港)

■自宅→京成上野駅→成田空港第1ターミナル

 漫画喫茶を出て、荷物を取りに帰宅。成田空港にはスカイライナーで行く予定ではあるが、距離があるので、タクシーを利用。タクシーの中で早くも寝そうになる。着いた先の京成上野駅ホームでも寝そうになる。「車内の清掃なんかいいから、さっさと座席で眠らせろ」とさえ思う。

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 京成上野駅6時47分発のスカイライナーに乗車。地下を抜け、鶯谷〜日暮里あたりの怪しげな風景を視認した辺りで早くも寝る。気がつくと、成田空港第2ターミナル駅。今のところ、徹夜作戦は大成功。そのまま眠い眼をこすりつつ、第1ターミナル駅で下車。

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■成田空港

 改札やらパスポートチェックやら、諸々をくぐりぬけて空港内へ。午前8時前なので売店もロクに開いていないが、両替所でとりあえず100Eだけ両替。それからコンビニで今週のジャンプを購入。その後、チェックイン、出国審査を恙無く終えて(但し、チェックイン直前に見かけた4人組が揃って亀田兄弟ソックリなのには瞠目した)、ロビーへ。

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 出発時刻まで1時間半。ひとまずロビーの椅子に腰掛けて、ジャンプを読む。《ユンボル》が噂どおり次週打ち切りになりそうな展開で、ちょっと凹む(そして、そんな私を隣の外国人が不思議そうな眼で見ていた)。尿意を覚えたのでトイレへ。向こうではどこのトイレでも金がかかると聞いているので、無料トイレもひとまず行き納めかと感慨深くなる。

■LH711便:成田空港→フランクフルト空港

 10時15分を回る頃に搭乗開始。搭乗の優先順位にファースト/ビジネスクラスとエコノミークラスの格差を感じながら機内へ。スチュワーデスの「Guten morgen」の挨拶を聴いた瞬間、自分がいよいよ「飛行機」に乗り込んだのだと思い、若干気持ちが沈む。

 座席は中央席の端。窓の外に広がる雲海は拝めそうになく残念。飛行機は恐いけど、キレイな雲海は見たかったりするのが人情というもの。ともあれ、着席と同時にドリエルを1錠飲む。規定量は2錠だが、今のコンディションなら半分もあれば十分だろう。

 定刻10時30分を少し過ぎた頃に、離陸。離陸直前の滑走時にえらいエンジン音がするのは、本当に人の恐怖心を煽ると思う。「ベルト締めろ、お前ら」という趣旨のランプが消えた後、ドリンクとスナック菓子のサービスがある。不味いわけがない(取り立てて美味いわけでもないが)。

 隣の女性2人組を含めて、周辺に「地球の歩き方」スペイン版を持っている人を何人も見かける。多分、フランクフルトで乗り継いでスペインを旅するのだろう。「フランクフルト空港で5時間以上も待ち時間があるのは時間つぶしに困る」という会話が聞こえる。

 その後1時間ほどして1回目の食事へ。予め座席に備えてあるメニューには、2種類(和風メニューと洋風メニュー)あったが、当然、洋風メニューを頼む。ひとたび日本の国土を離れた以上、向こうの食い物を食い続けてやろう、という構え。それでも茶蕎麦はくっついてくるが。ちょうど(朝食は別個食べているのに)空腹だったので怒涛の勢いで完食。

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 添乗員に空の食器を返却した直後、スカイライナー乗車時に匹敵する眠気が。見事、就寝。そこから先しばらくの出来事は、次の食事までほとんど覚えていない。例外は、エコノミーの共通スクリーンで上映されていた『マリー・アントワネット』の映像がやたら豪華だったことと、軽食のサンドイッチを半分眠った状態で(でも、おかわりして2個)食べたことくらい。

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 もう何時間が経過したか、尿意で目を覚まし、トイレまで歩いて行ったことでようやく覚醒。直後、2回目の食事。こちらも和風と洋風とあったが、当然後者。1回目の食事もそうだが、機内食は本当に大した量がなく、にもかかわらず毎回のように食べ終わる頃には八分目くらいになっているのは何とも不思議だ。いや、座席に座ってるだけで何もしてない以上、当然といえば当然なのだが。すかさず完食。

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 しばらくして「ベルト締めろ、お前ら、な、分かってんな」という趣旨のランプが点灯し、フランクフルト空港に着陸。着陸の時の振動で、近くにいた女性客が小さな悲鳴をあげる。そうか、恐いのは自分だけじゃなかったんだ。そんなかすかな連帯感を胸に秘めて、飛行機を降りる。
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2007年03月01日

2月25日(出発前日)

 今回の旅行は、事実上、前日から始まったといっても過言ではない。というのは、生活時間をズラす必要があったからである。では、どうしてそんなことをするのか。それは、機内で熟睡するためである。私のような臆病者にとって、飛行機は恐怖以外の何ものでもない(しかし、海外へ行きたいという欲望は抑えられない)。あんなものが空を飛ぶことじたいが信用できない。前回の旅行でも、座席についた瞬間、幼少の頃に見た御巣鷹山の映像がフラッシュバックして心が揺れた。そんな人間が飛行機をやりすごす方向はただ1つ、眠ることである。

 というわけで、前日は寝坊もそこそこに、夜は徹夜をし、搭乗までに疲労をたっぷりと溜め込むことに決定。25日は「そこそこの寝坊」どころではない15時に起床。行き過ぎた寝坊特有のけだるさの中、荷物をまとめ、アパートの隣人に挨拶を済ませる。夕食時のためか煮魚の香りがする。これから10日間、ああいうものは食えないものと心得る。笑点、サザエさん、といった日本の放送文化にも、いつも以上に触れておく。歌丸のシニカルな笑いはこれから10日間見られないものと心得る。

 21時に、すっかり眠るのが遅くなった秋葉原へ。某漫画喫茶の9時間のナイトパックで、出発に備える。その後は、《バキ》を読んで柴千春の気合と根性に涙しそうになったり、《ONE PEACE》を読んではサンジの「クソお世話に…」で涙しそうになったり、《ARIA》を読んではヴェネチアに行ってみたいと思ったり(これからドイツに行くクセに)。実は今まで腰を据えて《ONE PEACE》を読んだことがなく、その面白さに思わず感動(今更!)。思わず友人に「ワンピースって面白いな!」とメール。直後「明日から海外に行くんだからちゃんと寝ろ」という返信が届く。全くもって正論だと思った。

 席はTVブースを利用した。《まなびストレート》を観るべきかNOAHを観るべきか迷っているうちに、放送局は次々に放送終了。ここからは、物言わぬ漫画だけを友として、退出まで過ごすしかない。《火の鳥 未来編》で滅亡後の世界に一人残されたマサトの気持ちってこんなのかな、などと思う(手塚先生の英霊に呪われること必至)。

 4時前後になってフライングで眠気に襲われる。ここ数日の疲労が十分に抜けきれていないらしい。慌ててドリンクコーナーに走り、エスプレッソを3杯分汲んできて、飲み干す。しばらくして、コーヒーで眠気を鎮圧した時独特のダルさがやって来る。これで機内でグッスリ眠れるという確信と、多分スカイライナーの時点で熟睡してしまうという予感を秘めて、5時半、漫画喫茶を後にする。いよいよ、旅が始まる。
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2007年01月05日

準備(2):携行品について

 「海外旅行に何を持っていくべきか」は、それこそ《地球の歩き方》などのガイドブックをめくれば必ず書いてある問題なので、こんな一個人のブログで逐一リストアップする必要はない。

 というわけで、以下では、一般的なリストには掲載されていないけれども、個人的に携行して便利だったものについて、いくつか紹介することにしたい。

A:睡眠導入剤

 筆者のように気が小さく些細なことにも心がざわつくタイプの人間にとって、旅行は安眠を妨げる要因に満ち溢れている。「ベッドと枕が違うと眠れない」、「次の日の観光が楽しみで眠れない」といった古典的なものをはじめとして、飛行機に乗れば幼少の頃に見た日航機墜落のニュースが思い出されて眠れず、前日には旅行が楽しみで眠れず、ホテルでは隣の部屋から漏れ聞こえてくるテレビの音が気になって眠れず、翌日は早朝から列車に乗る予定があれば、その時間に間に合うように起床できるかどうかが心配で余計眠れない

 そんなときに、ultima ratioまたは最終兵器として、睡眠導入剤があると頼もしい。効き目は人それぞれだが、その種の薬に耐性がない人であれば、1時間か1時間半もすると眠気が襲ってくるだろう。但し、「眠れ過ぎる」場合があって、翌朝なかなか起きられない可能性があるので注意が必要。余裕があれば、出国前にあらかじめ試用しておくとよいかもしれない。

B:文庫本

 「日本が懐かしくなった時」のための携行品、というのがある。例えば、欧米の食生活に辟易したときのために梅干を持参する人が少なからずいるように。筆者は食に関するこだわりが希薄な人間なので、別に3食ドイツ料理が1週間以上続こうが、全く問題はない。むしろ問題なのは、「ドイツ語しか読めない/聴こえない環境」に置かれることである。

 そこで、旅先で日本語が恋しくなってしまった時のために、何冊か文庫本を持っていくことにした。具体的には当然ながら読みたいものを携行すればよいのだが、バッグにお土産を詰め込んで帰ることを考えると、大判の本を選ぶのは得策ではない(A5版でも正直少し邪魔になるくらい)。また、余りに早く読み終わってしまうような簡単な本を選んでしまうと、何度も繰り返し読むことになるか、何冊も傾向する羽目になるかである(なので、ラノベは除外した)。

 例えば、学術文庫系を1冊、やや厚めの文学作品を1冊ほど持参すると、荷物にならず適度に気が紛れるのではないか、と思う(個人的なチョイスを具体的に書くと、前者はエルンスト・カントーロヴィッチ《王の二つの身体》、後者は枕草子(上)[講談社学術文庫版])。

C:ポータブルオーディオプレーヤー

 これもBと同様の考慮によるもの。

 海外の風景に合いそうなBGMを選んでいくのも1つの愉しみだが(これは本当に楽しい丸2日くらい潰せる)、それとは別に日本語の歌や喋りを詰め込んでおくと、旅先で少し心細くなったときに役に立つ。少なくともドイツで日本語をマトモに聴く機会は、ほとんど無い。せいぜい、街角やホテルに来ている日本人グループの他愛も無いお喋りを耳にするかしないか、という程度である。現地の人が日本語を喋ることもあるが、カタコトの「アリガトウ」「サヨナラ」ではさすがに心は癒されない

 というわけで、そんな寂しさを共有できる人は、MP3プレーヤーなりMDプレーヤーなりを携行することをオススメしたい。個人的には、移動用に日本の歌謡曲を入れたり、ホテルで一息つく時のためにラジオ番組の録音や落語を入れるとよいのではないか、などと思う。

 もちろん、「猫が迷子になったニュースが大惨事に聞こえる」というドイツ語を終始聞き続けたところで別に何ともないよ、という人は、こんな手の込んだ準備をする必要はないのだが(多分、そういう人が多数なんだろうなあ)。
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